機械式腕時計と音叉式腕時計
現在世界には腕時計のメーカーが沢山有ります。そして皆さんもよく御存知の有名腕時計ブランドも沢山有ります。腕時計は最初に誕生して以来、研究と開発を重ねて、その技術と精度を向上させていきました。ここではそんな腕時計の所謂精度向上と電気動力化 について紹介します。
皆さんは御存知でしょうか。腕時計にも色々なメカニズムの腕時計が有ります。そんななか、機械式の腕時計には振り子の代わりとなるテンプと呼ばれる部品が組み込まれています。そしてその振動数が高ければ高いほど時計の精度が上がる傾向に有ります。ちなみに皆さんにわかりやすくなるように少々具体的な例を挙げて紹介しますが、並級の腕時計のテンプは振動数が4回から6回/秒のロービートですが、それが所謂高精度型の腕時計では8回から10回/秒の多振動となっていて、これはハイビートとも呼ばれます。現代の機械式時計のうちスイス製の多くはハイビートであり、また日本製の腕時計でも上級品はハイビートが多くなっています。このようにハイビートの腕時計には精度が高い、と言う利点が有るのですが、逆にハイビートには欠点も有ります。腕時計をハイビート仕様とすると部材の疲労や摩耗が早まる傾向に有ります。従って腕時計の耐久性の面では不利に出ます。
ところで腕時計には電池エネルギーで作動する種類の腕時計も有ります。そのような電池エネルギーで作動する腕時計は、アメリカのハミルトンが開発し、そして1957年に発売された所謂「エレクトリック」と呼ばれる腕時計が最初です。この腕時計は、超小型モーターを使って駆動する方式でした。そして調速の最終段階には、機械式の腕時計と同様にテンプを使っていましたが、同時に腕時計の電源をトランジスタで整流して、そうすることによって所謂腕時計の駆動力の安定を図っていました。またボタン状の小型電池を使う手法は、以後の電池式腕時計にも踏襲されています。
1960年になると、やはりアメリカの腕時計メーカーであるブローバが、所謂音叉式腕時計の「アキュトロン」を開発しました。この音叉式腕時計と言うものを皆さんは御存知でしょうか。この音叉型腕時計の構造は以下のような感じになっています。この種の腕時計には、超小型の音叉二個が時計に装備されています。そして電池の動力で一定サイクルの振動を得ます。そしてこの振動を直接の動力に、ラッチを介して分針時針を駆動するものです。この音叉型腕時計と呼ばれるタイプの腕時計の振動サイクルは、毎秒360回にも達し、後年所謂クォーツ腕時計が登場してくる前では最高水準の精度を誇っていました。ですがこの音叉型腕時計の生みの親であるブローバが、音叉型腕時計の技術公開や、或いはムーブメント供給に余り積極的でなかったこともあって、1976年にはこの音叉型腕時計も生産を終了しています。従って現在の私達には、残念ながらこの音叉型腕時計は余り馴染みのない存在になっています。
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2017/5/31 更新